無肥料栽培を実現する本 第3章「草を観察する」編
技術資料
2020/02/04
本書 にも、赤嶺勝人氏の「ニンジンの奇跡」 にもあるが、草には夫々の役割がある。赤嶺氏は雑草を神草と呼びます。
「この世に無駄なし、無駄を作るは人間の我欲なり」。
フィールドでの作業の際、重宝しようと考え以下箇条書き、本文はPDF添付 しましたのでご参考までに。
- ヨモギ
- 虫の被害を減らす
- ハコベ
- 土壌を弱酸性にする
- カラスノエンドウ
- 土壌を弱酸性にする
- アブラムシを引き受け、作物の被害を減らす
- 他の雑草の生育を抑える
- ホトケノザ
- 作物の虫の被害を減らす
- 地表面を覆い、微生物や作物の根を守る
- スベリヒユ
- 地表面を覆い、微生物や作物の根を守る
- ナデシコ科:ハコベ、ノミノツヅリ 、ミミナグサ
- 長く花を咲かせることでミツバチの蜜源になる
- ヒユ科:イヌビユ 、スベリヒユ、アマランサス
- 糖を持つ。動物の食源になる
- アブラナ科:ナズナ 、タネツケバナ
- 虫たちの増殖を防ぐ(イソチオシアン酸アリル)
- アオイ科:イチビ 、ムクゲ 、フヨウ 、オクラ
- 大きな花で蜜源としての存在
草木灰¶
草木灰とは、草木を燃やしたもの。K、Ca、Mgなどのアルカリ性が高いもので、その他の金属系の元素も含みます。オーガニック栽培では、わざわざ石灰などを購入しなくても、土壌pHを上げる(アルカリ性にする)目的で、雑草を集めて乾燥させ、燃やして使うことをお薦めします。雑草堆肥 を作る場合にも、利用できます。
禅での草取りの意味合い¶
序ながら、草も生き物ですから、禅の作務として草取りをする場合「申し訳ない」と時折(心で)言いながら抜きます。草取りという作務の行為の真っ只中に入り、一体化し、大脳新皮質に沸いてくる雑念(e.g. なんで、面倒くさい、チキショー等)を無くす意味合いもあります。
基本的に、いかなる作務をする場合も、大脳新皮質から湧いてくる分別智を抑え、間脳視床下部の無分別智を研ぎ澄まし、天(神仏)と一体化することで天啓を享(う)ける事が出来ます。
「悟りとは、ひっかららずにさらさらと」。臨済宗円覚寺 横田南嶺管長